poco a poco

新潟市西区にある坂場ピアノ教室のブログです。poco a poco(ポコ ア ポコ 少しずつ)自分のペースで音楽を楽しむ毎日を。

コンクール

先日、ピティナピアノコンペティションの新潟地区予選後期に生徒が出場しました。
ピティナは、毎年夏に全国規模で開催されるコンクールです。
規模が大きいもので、未就学児から大人まで、全国で多くの参加者がコンクールのために練習に励みます。

生徒がコンクールを受ける際に私が大切にしていることは、結果に一喜一憂しないことです。
ピアノの演奏は、スポーツのようにはっきりとタイムで順位が付けられるものではありませんから、審査員の判断で点数が揺れ動きます。
また、その日の演奏の良し悪しや、ほかの参加者の演奏によっても結果が違ってきます。
もちろん、圧倒的な演奏でトップに立つ参加者もいますが(これはこれで聴いているととても勉強になります)、よく言われる「試験の結果は水ものである」のはひとつの側面なんですね。

大切なのは、その場その場の結果ではなく、出場した生徒がコンクールに出ることで何を学べるかです。
曲を理解するための準備や、理想とする音色や曲想を表現するためにどんな練習が必要か、生徒はコンクールに出ることで試行錯誤しながら学んでいきます。
そして、先生や親に言われたことをただ真似するのではなく、生徒本人が自分で考えて演奏する力。
それを育むことが一番大切なのです。

せっかく出場するのであれば良い結果を望むのはもっともなことだと思いますが、良くても悪くても、結果は結果として冷静に受け止めるようにしています。
一番頑張っているのは出場する生徒本人です。
親御さんや先生が必要以上に一生懸命になりすぎず、生徒の頑張りを見守るゆとりがとても大事なんですね。

発表会やコンクールに出ると、生徒は確実にどこかしらが伸びます。
人前で演奏するということはそれだけ大きな経験になります。
どんなふうに良くなったか、いつも生徒とともに振り返るようにしています。

今回も、地区予選を経験したことで出場した生徒たちはとても伸びました。
そして、次の課題も見えてきました。
生徒がより良い演奏ができるように、楽しく取り組めるように、ゆっくりこつこつとレッスンしていきたいと思います。