poco a poco

新潟市西区にある坂場ピアノ教室のブログです。poco a poco(ポコ ア ポコ 少しずつ)自分のペースで音楽を楽しむ毎日を。

大人になると

大人になると、涙もろくなる。
これを読まれている皆さんの中にも、思い当たる節のある方が多いのではないでしょうか。
かく言う私もその一人です。
年齢を重ねていく毎に、心が動かされることが多くなってきました。

子どもの頃はどうして大人がそう言うのかわかりませんでした。
些細なことに、いい年齢の大人が涙ぐむのが不思議でした。
今ならなんとなくわかります。
大人になるということは、経験を重ねていくこと。喜ばしいことや嬉しいこともあれば、中には心に傷を負うような出来事もあるでしょう。
感動にも色々な種類がありますが、そのうちのひとつとして、目の前のことから受け取った何かがその大小様々な古傷やまだ治りきっていない傷に優しく沁みこむことによって心が動く、というのがあると思います。
だから、まだまっさらでそれほど傷を負っていない子どもには感じないことを、大人は感じることができるのです。様々な経験を積んだ人ほど、心の動くことが多いのではないのでしょうか。
もちろん、まっさらだからこそ見えるものがある。だから、大人にはわからないことが子どもにはわかったりするのかもしれませんね。

音楽を聴くときにもこの「大人になると、涙もろくなる」は遺憾なく発揮されます。
子どもの頃とは、曲から受ける感動の度合いが確実に違います。
作曲家が一音一音に託した思いが、濃く伝わってくるように思います。
そしてそれはこれからもっと深くなっていく。
年齢を重ねるということは、楽しみなことでもあるんですね。