poco a poco

新潟市西区にある坂場ピアノ教室のブログです。poco a poco(ポコ ア ポコ 少しずつ)自分のペースで音楽を楽しむ毎日を。

先生も学ぶひとです

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生徒さんや保護者の皆様によく驚かれるのが、私が今もまだピアノのレッスンに通っていること。
ピアノ講師が普段どのような勉強をされているかは人それぞれだと思いますが、私は勉強の一環としてレッスンに通っています。

音楽の世界は果てしなく広く、果てしなく深いもの。
教える立場になっても年々学ばなければならないことが増えていると実感しています。
生徒さんに伝えることができるのは、自分の中の引き出しにあるものだけなんですね。
だから、その引き出しの数、中身をどんどん増やしていこうと思っているのです。

先生も、生徒さんたちと同じく学ぶ立場であることに変わりはありません。
一緒に楽しく音楽を学んでいきたいですね。

感性を育てる

感性、センス。
大事なものとされていますが、目には見えないもの。
繊細な心の動きを音楽で表現するには繊細な感性が必要になりますから、音楽でも大切になってきます。
生まれついて持っている人と、持っていない人がいると言われることも。
才能なんかは特にそう言われることが多いですね。
確かに、生まれながら持っているものは人によって違うかもしれません。
でも、先天的に持っているものはひとりひとり違っていても、後天的に育てていくことができるものだと私は思っています。

目に見えないものをどうやって育てるんでしょう?
それにはまず、多くのものを見て、聞いて、触れること。
本当に良いものはジャンルの垣根を越えて何かを伝える力がありますから、興味のあるものにはどんどん触れていくと良いと思います。
たくさんのものを見ていると、自分なりにいいと思うものと、そうでないものが出てきます。
その感覚が、センスと呼ばれるものです。センスはその方独自の個性であるとも言えます。
自分が感じるセンスを大事にして、音楽であれば演奏に込めたり、自分なりに表現したり、そしてまた新しい何かに触れたり。そうやって磨かれていくのだと思います。

そして、もうひとつ大事なのは、自分の中で感じたことを消化するゆとりを持つこと。
日々の忙しさや心配ごとで心がぎゅうぎゅうになっている場合、せっかくの感覚も心で花開くことは難しいです。
振り返る習慣、時間を持つこと。
私自身も気をつけています。

秋はあちこちで芸術の催し物が開催されていますね。
自分の中の感性を育てるために、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

コンクールトライアル

先日、ショパンコンクール in ASIAのコンクールトライアルが開催されたので受講してきました。
コンクールトライアルとは、コンクールで演奏する曲を実際にお客さんの前で弾き、講師の先生にアドバイスをいただくものです。
今回新潟に来られた先生は、ワルシャワ音楽大学教授のイェルジ・スティルチンスキ先生。
当教室の小学2年生の生徒さんが受講しました。
外国人の先生のレッスンを受けるのは初めてでかなり緊張していたようなのですが、スティルチンスキ先生はとてもユニークな方で、講座の最中笑いが絶えず、生徒さんも終始にこにこ顔でアドバイスを聞いていました。

ほかの先生に演奏を聴いていただいたり、レッスンを受けたりするのは、生徒さんにとってはとても勉強になります。
音楽は無数の価値観がありますし、視点もたくさんあります。
ひとりの先生だけではなく、たくさんの目や耳に触れたほうが、生徒さんの演奏はどんどんブラッシュアップされていくんですね。
もちろん、教えている私にとっても、こういった教え方があるのか、こういう考え方があるのかと勉強になります。
スティルチンスキ先生のお話は、長年積み重ねられた経験と深い洞察、そして音楽への愛に満ちたもので、ほかの受講生の方へのアドバイスもしっかり学ばせていただきました。

コンクールやこうした講座での経験を活かし、生徒さんも、また私も、どんどん音楽を学んでいけたらいいなと思います。

ハロウィン

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今月末はハロウィン。
日本に定着してからずいぶんたちましたね。
ピアノ教室では、玄関とレッスン室入口にハロウィンの飾りをつけています。
生徒さんたちは飾りが変わるとすぐに気付いてくれます。
(中には1か月以上気がつかずにのほほんとしている子も 笑 それはそれでのんびりしていていいですね)

 

ほんの少しの違いかもしれませんが、季節感を感じてもらえたら嬉しいなと思ってちょこちょこと変えています。
ハロウィンが終わったら、いよいよラスボス、クリスマス。
とても楽しみですね。

連弾

先日、坂場ピアノ教室の発表会が終わり、今度は来月開催される、友人のピアノの先生の発表会をお手伝いすることになっています。

講師演奏として連弾のお相手をさせていただけることになり、今日はその合わせに行ってきました。
連弾をするのは久し振りです。
ピアノは一人で弾くことが多いように思われていますが、2人で弾く連弾も、他の楽器と合わせることもあります。
誰かと音楽を奏でるアンサンブルはとても楽しいものです。
今日も練習時間があっという間でした。

うまくいかなかったところ、直すところの自主練習をしっかりしつつ、今から本番をとても楽しみにしています。

発表会が終わりました

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10月2日(日)に、黒埼市民会館ホールにて第3回坂場ピアノ教室 ピアノ発表会を開催しました。

1年半に1回のペースで開催している発表会も、今回で3回目です。
前回は連弾を取り入れましたが、今回は独奏1本に絞り、いつもよりも選曲に時間をかけました。
発表会は特別な舞台ですし、これまでは生徒さんにせっかくだからと難しい曲を弾いていただいていたんですね。
でも、そうするとどうしても弾くだけでいっぱいいっぱいになってしまう。
特別な舞台だからこそ、しっかりと身の丈に合った曲を弾き込んで、きちんと曲を自分のものにして演奏できるようにした方がいいんじゃないかと思い、今回の発表会に臨みました。

今回は友人のピアノの先生にお手伝いをお願いしたので、舞台袖からではありましたが生徒さんたちの演奏をいつもより余裕を持って聴くことができました。
どの生徒さんたちも緊張の面持ちでしたが、堂々と、そして気持ちのこもった演奏をしていました。
途中で失敗することがあっても、生徒さんが皆きちんと最後まで音楽をまとめていたのは、素晴らしいことだと思います。
それは簡単なことではなく、練習で十分に積み重ねをしてきたからこその結果なんです。

そして、ひとりひとりの演奏に、客席の皆様のあたたかい拍手が鳴り響くのがとても印象的でした。

長年通っている生徒さんたちも多く、教室に来たばかりの頃は小さかった子が中学生になり、大人びた演奏をしているのを見て、とても感慨深い気持ちになりました。
今回の発表会の出演者の中には、私が自宅の教室で一番初めに教えた生徒さんがいます。
彼女が教室に通い始めて12年。3歳からレッスンに来て、今年中学3年生です。
こんなに長い期間生徒さんたちの成長を見続けることができるのは、この仕事の醍醐味のように思います。

そして今年も最後に講師演奏をさせていただきました。

発表会を迎えるまでにこつこつと練習をし、緊張の中たったひとりで舞台の上で演奏を披露した生徒さんたち。本当にお疲れ様でした。

そして、いつも生徒さんを励まし、教室へのご賛助、ご協力を惜しまないでくださる保護者の皆様、本当にありがとうございます。

陰ながら支えてくれる私の家族にも感謝しています。

発表会が終わり、しばしのお休みをいただいてまたレッスンが始まりました。
これからも1回1回のレッスンを大切に、生徒さんと音楽を紡ぐ楽しさを育てていきたいと思います。

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一番最初の生徒

先日、自宅の教室で一番最初に教えた生徒さんの最後のレッスンでした。
初めてレッスンに来たときは3歳で、今年高校受験。
12年レッスンに通って来てくれました。

長く関わった生徒さんを送り出すときは本当に感慨深いです。
生徒さんの成長を長い時間をかけて見守れるのは、この仕事の醍醐味かもしれません。
縁あって関われたことを大事にして、気持ちを込めて見送りました。
ピアノを弾く技術は元より、教室で得たことが、その子の人生で何かひとつでも花開くことを祈るばかりです。

12年間、ありがとう。