poco a poco

新潟市西区にある坂場ピアノ教室のブログです。poco a poco(ポコ ア ポコ 少しずつ)自分のペースで音楽を楽しむ毎日を。

早く、難しい曲を弾けること以上に大切なこと

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海に行ってきたと生徒さんが描いてプレゼントしてくれました。なんだかじーんときました。嬉しい。

 

先日はブログでコンクールのことについて書きましたが、坂場ピアノ教室ではコンクールに出場していない生徒さんが大多数です。

 

それぞれのペースでピアノをやってもらっているので、何年生(何才)までにどの教材まで進む、という指針も設けていません。

ピアノを始める年齢がまちまちですし、ちょうどいい進み方というのは生徒さんそれぞれ違いますので、その方のペースを大切にしています。

 

学校で、ほかの何十人の同じ年齢の子供と一緒に授業を受ける形式ではなく、個人レッスンで生徒さんひとりひとりに合わせたペースで進めるのはピアノ教室の利点です。

 

また、ピアノを習うと頭が良くなるとか、◯歳までに習い事を始めるとこういうお子さんに育つとか、そういう教育や習い事に関する説は世の中にたくさんあって、それぞれに信憑性があるのだと思いますが、私は必ずしも絶対ではないと思っています。
だって、人間はひとりひとり全然違うんですから。

 

コンクールに出て賞を取れるほど頑張って練習してる生徒さんは、素晴らしいです。
そして、ゆっくりとマイペースにピアノを楽しんでいる生徒さんも、素晴らしいです。

 

どのくらい難しい曲を弾けるかということも大切ですが(それは生徒さんの努力の結果ですからもちろんすごいこと)、
どのくらい音楽を楽しんでいるかということが、一番大事だと思うのです。

 

最近とみに思うのですが、音楽との付き合いというのは、ピアノを習っている子供時代だけの話ではなく、大人になってからも何十年もずっと続くものなんですよね。
それに関しては、大人の生徒さんの音楽との向き合い方から、こちらが日々学ばせてもらっています。
音楽はいくつになってから始めたっていいし、どんな道を辿ったっていいんだというおおらかさは、ピアノ講師の仕事を始めて大人の生徒さんと出会ってから気づいたことです。

 

ピアノ教室で伝えたい、伝えられることは、技術的な面はもちろん、音楽との付き合い方なのではないかなと思っています。

生徒さんがピアノと親しむことを知って卒業できるよう、日々のレッスンに取り組んでいきたいと思っています。

PTNA地区本戦に行ってきました


先日、PTNA(ピティナ)というコンクールの本選に生徒さんが出場するので、埼玉県の大宮まで聴きに行ってきました。

会場は「彩の国さいたま芸術劇場」。

劇場までの道に、戯曲のセリフが書かれたレリーフや俳優さんたちの手形が飾られています。

生徒さんが出場するクラスの出演者は全部で57名。
今回はほぼ全員の演奏を聴くことができました。

PTNAは課題曲が決められているので、同じ曲を多くの生徒さんたちが演奏します。
その弾き方は、まさに千差万別。
同じピアノで、同じ曲を弾くのに、こうも違うものかと感心します。

コンクールではその違いが評価の違いとなっていくのですが、ひとまず点数のことは置いて聴いていると、その子たちそれぞれの個性ある演奏が楽しいです。

透明な響きで演奏する子。
自分の世界に入り込んでピアノを歌わせる子。
巧みなテクニックで細かな音符の粒を揃えて弾く子。
自分の世界を作り上げる子。

どの子も一生懸命練習してきたのがわかる演奏です。
自分の生徒でなくても、がんばれがんばれと応援しながら聴いています。

コンクールは順位や点数がはっきりとつけられます。
でも、大切なのは、その子が音楽とどう向き合い、どういうふうに音楽を表現できたかということ。
ただ一回の演奏で、いろんな生徒さんが出場する中で、その時のコンディションに付けられる点数で測られるコンクールの結果は、その場一度きりの結果でしかなく、その子の音楽人生を左右するものでは決してあり得ません。
音楽は、もっと懐の広い、深い海のような存在ですからね。
ですから、審査員の先生方は、コンクールでの演奏から普段のその子の音楽性を聴き取り、評価と今後のアドバイスを書いてくださっているんですね。

音楽との付き合いは何十年と続くものです。
先日のコンクールに出演者された方々が、これからも音楽の世界と自分のペースで向き合い、楽しまれるよう願っています。

当教室から出場された生徒さんは、入賞を果たすことができました。
こつこつと練習を頑張ってきた成果を発揮できましたね。
おめでとう!

成長を育む時間

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もう何年もレッスンに来ている小学生の女の子が、先週から突然敬語になりました。


こういうケースは珍しくありません。
大人に対して自然に敬語を話すという成長が、生徒さんの中で育って花開いたのでしょうね。
何度目にしてもびっくりしますが、生徒さんの成長の証として嬉しく思います。


以前ブログにも書きましたが、子供の成長は階段のような線をたどるそうです。


成長していくときはまっすぐ斜めに上がっていくのではなく、平らな線がしばらく続いた後に急に上がる、ということを繰り返すのだそうです。
外側からは何も変わっていないように見える状態がしばらく続いて、内側で起きていた変化がある日一気に目に見えるようになるとのこと。


ある日生徒さんが突然敬語に変わるというのもこれに当たるのでしょうね。


外側からは何も変わっていないように見える状態というのは、効率やスピードが重視される今の世の中では、じれったく感じられることもあるかもしれません。
でも、ゆっくりゆっくりと成長が進むのをのんびりと待つ時間というのは、かけがえのないものを育むように感じます。


インプットばかりではなく、学んだことを熟成する時間も大切です。
子供に限らず、大人ももちろん当てはまること。
夏休みですから、いつもと違う時間の流れの中に身を置いてみるのもいいですね。

鈴木賢太先生 新潟大学着任20周年記念コンサート

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9月23日(土・祝)に、大学時代の恩師、鈴木賢太先生の新潟大学着任20周年記念コンサート「つむぐ音」が開催されます。
卒業生も含む門下生15名とのコンサートです。
私は今回、幹事の一人として協力させていただいております。


私は鈴木賢太先生に大学の4年間師事し、お世話になりました。
先生はジェントルマンで、音楽に一途で、そして大変に個性が激しく、私たちの学年の研究室生は賢太先生(こうお呼びしていました)が大好きで、熱心にレッスンに通っていました。


卒業後に音楽に関係する仕事に就いた人、新たな分野に進んだ人、様々ですが、賢太先生の元で学んだことは、今でも自分の基礎となって自分自身を支えてくれているように感じています。
研究室でのたくさんの思い出も、かけがえのないとても大切なものです。


私が所属していた新潟大学の芸術環境創造過程は、昨年から新入生の募集が停止になりました。(教員養成の課程で一部残るようです)
新潟で大学における芸術教育の場が限りなく縮小することは大変残念なことですが、鈴木賢太先生をはじめ、音楽科の先生たちがこれまで尽力されてきたこと、そして今も心を尽くして音楽に向き合っている姿に、今回のコンサートで触れられると思います。


とまあ、堅苦しいことは気にせずとも、「つむぐ音」は聴き応えのあるブログラム構成となっております。
鈴木賢太先生のプログラムはショパンのバラード第1番。
賢太先生の演奏は、時に軽やかであり、時に重厚であり、その演奏は固まることなく年々変化を遂げておられるため、コンサートでお聴きするのが毎回の楽しみとなっています。


どうぞ、皆様にも足をお運びいただければ幸いです。


鈴木賢太先生 新潟大学着任20周年記念コンサート「つむぐ音」
2017年9月23日(土・祝) だいしホール 13時開演
全席自由 前売1000円/当日1200円
プレイガイド ヤマハミュージックリテイリング新潟店、コンチェルト、インフォメーションセンターえん(メディアシップ1階)

生徒さんの卒業

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先日、11年教室に通われた生徒さんが受験準備のために卒業されました。


最後にまとめた曲はベートーヴェンの悲愴ソナタ
あんなに小さかった子がこんな曲を弾けるようになったのだなあと、聴きながら胸がいっぱいになりました。


どんな生徒さんとも、いつかは必ずお別れするときが来ます。
教室を離れたあとも生徒さんがピアノを楽しく続けられることを願ってやみません。
また、ピアノの技術だけではない、たくさんの種を生徒さんの心に蒔けたらいいなあと思うのです。
そのために、一回一回のレッスンを丁寧に積み重ねていかないとですね。


毎日夏らしい日が続いています。
今週末から子供たちは待ちに待った夏休みですね。
楽しいことたくさんの休みとなりますように。

ピアノのご機嫌

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新潟市はおととい昨日と急激に暑くなりましたね。皆さんいかがお過ごしでしたか。
私は暑いのが苦手なので、今日少しだけ気温が落ち着いてほっとしています。


その暑いさなかレッスンに来た生徒さんが、「自宅のピアノの音が重かった」という話をしていて、面白いなと思いました。


生のピアノは木と金属でできていますので、実は毎日音の調子が違います。
音がとても良く鳴る日があると思ったら、もそもそした音しか出ない日があったり、からっとした音になったり、なんだか重かったり。


どうやら、人間と同じように機嫌がいい日と悪い日があるようなんですね。
湿度と気温が関係しているのではないかと思われます。
弾いているこちらの体調も関わっていることでしょう。


「今日はご機嫌に歌ってるなあ」とか「おっ、今日は眠そうだ」みたいに、その日その日のピアノの様子を感じながら弾くのも楽しいです。

長期お休み後のレッスン再開

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今月、レッスンを数ヶ月お休みしていた2人の大人の生徒さんが、レッスンを再開されました。


大人の場合、お仕事やご家庭の都合などでレッスンに通うことが難しくなる場合も多々あります。
お休みをきっかけになかなか戻れない、ということも。


ですからレッスン再開のご連絡をいただくと、とても嬉しいですし、ありがたいです。
そして、生徒さんたちが、ピアノを通して音楽を楽しむお手伝いを丁寧にやっていきたいと思うのです。


坂場ピアノ教室では、通常年間44回のレッスンのコースのほかに、月3回、月2回のコースも設定しています。
ピアノをやってみたいけど、毎週レッスンに通うのは難しいな…という方はどうぞご検討下さいませ。

 

↓レッスンの詳細、お問い合わせは教室HPからどうぞ↓

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各地で大雨になっていますね。先日の新潟での大雨もハラハラしていました。
九州豪雨で被害に遭われた皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。


そして、今年は猛暑になるという予報だそうで…
水分補給、食事、睡眠、大事ですね。
体調管理に気をつけ、これからやって来る本格的な夏を乗り切りたいと思います。