poco a poco

新潟市西区にある坂場ピアノ教室のブログです。poco a poco(ポコ ア ポコ 少しずつ)自分のペースで音楽を楽しむ毎日を。

「忙しくて練習ができなかった」という理由

ピアノは毎日練習することが一番の上達方法ですが、生徒さんたち全員が、常に毎日練習して来れるわけではありません。
学校の勉強や部活、行事、他の習い事、大人の生徒さんの場合は仕事やご家庭のことなど、様々なことがありますから、忙しくて練習できない日ももちろんありますよね。


生徒さんが練習をして来なかった理由として一番多く挙がるのが「忙しくてできなかった」です。
ピアノ講師を始めて14年、いろんな生徒さんからこの理由を聞いてきました。


大人の生徒さんの場合、この「忙しい」には切実さがありますので、練習などのペースは全てご本人にお任せして、私はレッスンする曲の難易度に気を配るようにしています。


子供の生徒さんの場合、学校での運動会や学園祭などの行事、定期テストが間近になると、どうしてもそちらの方に時間を取られてピアノの練習まで手が回らないことがあります。
年齢が小さい生徒さんですと、ご家族の方がお仕事の繁忙期に生徒さんの練習を見てあげられず、練習しないまま日にちが経っているときもあります。
習い事をたくさんしている生徒さんですと、課題が多かった週にはピアノの練習がなかなかできなかったりするときもあるようです。


こういった場合は、行事が終わって平常通りになるのを待ったり、短くても練習できる時間を確保できないか保護者の方も交えて話し合ったりと、その生徒さんに合わせた対策を取るようにしています。


ですが、生徒さんやご家族の方と話をしていて、特にこれといった大きな理由なく「忙しくて」という言葉が出てくるとき、私は一度立ち止まってみることにしています。
生徒さん本人にもはっきりと掴めていない他の理由が隠れていることがあるからです。
それをなんとなくの「忙しくて」に集約してしまっているんですね。


まず考えられることは、今やっている曲の練習の仕方がわからないとき。
新しく出された曲を家に持って帰ったとき、リズムや音読みに引っかかると、そこから先に進めなくて止まってしまうんですね。
その場合は、レッスン内でその生徒さんが引っかかってしまったところを一緒にやり、家でも一人でできるように効果的な練習方法を教えるようにしています。


次に考えられることは、今やっている曲があまり好きではないとき。
生徒さんたちの、好きな曲とそうでない曲の進み具合の違いには、目を瞠ることがあります。
好きじゃない曲を熱心に練習する気になれないのは、しょうがないことですね。
かと言って、好きな曲ばかりではテクニックのつき方に偏りが出ますから、好きではない曲に関しては重要なテクニックができたらさらっと終わらせるなどして、バランスを取るようにしています。

 

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レッスンノートの中にある練習カレンダーに、練習をした日に印をつけ、練習マスに色を塗ってもらっています。

練習したことが目に見え、シールなどのご褒美があるとやる気が増す生徒さんが多いです。


ほかにも、練習ができない、練習をしてこない理由は生徒さんによって本当に様々です。
生徒さんとお話しし、理由に合わせて変えられることがあれば変え、対策を練るようにしています。


毎日練習するのはとても大切なことです。

ですが、そうでなくてものんびりと自分のペースで練習し、ピアノを楽しんでいる生徒さんもいますから、「なにがなんでも毎日練習!」というのを押し付けることは、また違うかなと思っています。


それぞれの生徒さんの生活のペースや性格、得意不得意を考慮しつつ、無理なく楽しい気持ちでピアノを続けられるようレッスンを工夫していこうと思っています。