poco a poco

新潟市西区にある坂場ピアノ教室のブログです。poco a poco(ポコ ア ポコ 少しずつ)自分のペースで音楽を楽しむ毎日を。

PTNA課題曲セミナー

先日、PTNAの課題曲セミナーに行って来ました。

PTNA(ピティナ)とは、ピアノを中心とする音楽指導者の団体で、全国規模でのレベルの高いコンクールやセミナーなどを開催しているところです。
毎年初夏から夏にかけて、コンクールが開催されます。その課題曲のセミナーでした。

講師は関本昌平先生。2005年のショパン国際ピアノコンクール4位受賞を始め数々のコンクールで優秀な成績を受賞され、国内外で活躍されている先生です。

「課題曲セミナー」ということでコンクールの課題曲についての講座を聞きに行ったわけですが、私が一番感銘を受けたのは、「こうでなければいけない」演奏はない、ということでした。
よく考えると当たり前の話なのですが、コンクールは点数で順位をつける特性上、フレーズはこうでなければならない、とか、こういう弾き方でなければならない、などの固定観念に陥ってしまいやすいのです。

楽譜に書かれていることをきちんと読み取り、演奏者がそこから何を表現するのかが大事。
そして、講師が教え込むのではなく、生徒が自ら曲に息を吹き込んでいくことを大切にする。

わかっていたつもりではありましたが、「つもり」だった部分が大きかったようです。
目の覚めるような気持ちで帰ってきました。

そして、関本先生の演奏を少しだけでも聴けたのが嬉しかったです。
関本先生が演奏すると、ピアノが歌ったり話したりします。音楽が物語を紡ぎ出すのです。
いつかコンサートで生の演奏を聴きに行こうと決意しました。

様々なことをめまぐるしく考えたり感じたりしているうちにあっという間に過ぎ去った2時間でした。
まだまだ未知の部分が果てしなく広いことを痛感しました。

ピアノ講師という仕事を超えて、もっともっと貪欲に勉強していこうと思います。